毎日をすごす場所だから、キッチンはもっと居心地のよい空間に。

決して安価とはいえないキッチンのリフォームですが、1日のうちの数時間を費やす家族の食事づくりには、キッチン空間の居心地がとても重要になります。
内装もセットでリフォームすれば、毎日の家事が自分だけのプライベート空間に。近年では汚れがつきづらく、お手入れが楽で丈夫な素材も充実しています。
リフォームした後には、「キッチンの掃除する時間が減った」「新築のキッチンみたいに綺麗で、料理をする元気が出る」といった喜びの声を頂いております。

キッチンリフォーム費用の相場目安

キッチンをリフォームする場合、大きく「90万円未満」「90万円以上150万円未満」「150万円以上」
の3つに分けることができます。
システムキッチンへのリフォームは、キッチンの形状と求める機能によって価格が決まり、約6割の人が
「90万円未満」でリフォームをされています。
購入状況を見ると、I型で3口ガスコンロと使い勝手のいい収納を備えた「90万円未満」と、人造大理石の
天板・シンクなども選べる「90万~150万円未満」クラスを選んでリフォームする人が多く、この2つで
約8割以上を占めています。

キッチンリフォームを決めた理由は

リフォームを行う第一の目的は、「今ある不満を解消すること」です。
リフォームに着手する前に、リフォーム会社の担当者としっかり話し合い、解決したい問題点を明確にしておくのは、非常に大切なことです。

キッチンの作業スペースである天板の高さが合わない
昔のシステムキッチンで標準とされていた高さ80cmの天板は、平均身長が伸び、男性もキッチンで調理する機会が増えた現在では、低いと感じる方も増えてきました。
現在のシステムキッチンでは、2.5cmまたは5cm刻みで高さを調整できる物も多く、使い心地のいい高さを選ぶことができます。

収納が足りない
かつてのシステムキッチンは、奥に入れた物が取り出しにくい開き戸タイプの収納が一般的でした。このような日常的な不便さを解消することが、リフォームに踏み切る理由のひとつです。
現在のシステムキッチンは引き出しタイプが主流で、ホットプレートのような大型の器具を収納しやすい、大きな引き出しも設けられていることが多いです。リフォームによって、収納環境の大幅な改善が期待できます。

掃除がしづらい
コンロやレンジフード、換気扇の掃除がしづらいことも、リフォームの動機の上位を占めています。毎日使う所であり、汚れるのも早いので、お金をかけてでも、お手入れの頻度や手間を少なくしたいと思う人が多いようです。

価格帯の違い

キッチンのリフォームは、キッチンの形状をはじめ、食器洗い乾燥機やビルトインオーブンをつけるか、ガスコンロにするか、IHコンロにするかなど、必要とする機能によって価格が変わってきますので、一概にいくらかかるとは言いきれません。
そこで、一般的なI型キッチンで一番多い2m10cm幅の物を中心に、それぞれの価格帯別にできること・できないことをご紹介します。

90万円未満のリフォーム

※写真はイメージです

システムキッチンとしては最安値の価格帯で、上下の収納、ステンレスのシンク・調理台、ホーロー製のガスコンロ、水を入れるタイプの片面焼きグリルがセットになっている物が一般的です。
見た目は「90万~150万円未満」のグレードと大差ありませんが、引き出しのレールの強度や滑らかさにどうしても違いが出てしまうことが多いです。中にはレールの強度が低いため、最後まで引き出せない仕様になっていたり、ガタつきが大きかったりする物もあります。また、収納扉の表面の光沢や汚れのつきやすさでも、グレードの高いキッチンとの差が出ることが多くなります。
昔は上のグレードでしか採用できなかった下部約5cmの蹴込まで収納できるタイプの引き出しが、近年では90万円未満のグレードでも採用できる商品が増えています。ただし、ガスや水道の配管の関係で蹴込収納を採用できない場合もあるので、注意が必要です。

90万円から150万円未満のリフォーム

※写真はイメージです

システムキッチンの設備は、90万円未満の物とほぼ同じですが、引き出しのレールの品質が高くなって強度が増すため、奥まで引き出せる仕様になったり、動きが滑らかになったりします。
また安価なキッチンよりもオプションが充実し、より工夫に富んだ引き出しの中のインナー引き出しやポケットなどのオプションがつけられるようになります。
90万円未満のキッチンに比べ、表面への汚れもつきにくくなっており、費用に対して高性能な商品が多いことから、人気がある価格帯です。

150万円以上のリフォーム

※写真はイメージです

150万円以上のクラスは、上下の収納、片面焼きグリルといった、90万円未満のシステムキッチンにある設備に加え、ヘアライン仕上げ等デザイン性に優れたステンレスの天板ほか、高級感のある色柄の人造大理石の天板やよりグレードの高い扉面材・取っ手が選択可能になります。また、電動タイプのウォールキャビネット等を選んだ場合もこの価格帯になる事が多いです。人造大理石は天板とシンクにつなぎ目がないため、掃除もしやすいのが特徴です。
また、商品によっては、天板がガラス製のコンロや、無水両面焼きのグリルなどがついている物もあります。
例えば、ステンレスならクリナップ(ステディア・セントロ)、人造大理石ならトクラス(旧ヤマハリビングテック)(コラージア)、セラミックワークトップが特徴のリクシル(リシェルSI)など、メーカーやキッチンのブランドごとに特色があるので、どのメーカー・シリーズにするかを選んでから、商品グレードやオプションを考えるのがおすすめです。

リフォーム費用の内訳

キッチンのリフォームにかかる費用は、「システムキッチン本体の価格」と「工事費」の2つの部分からなり、その合計額となります。見積書の内訳についてチェックしてみましょう。

システムキッチン本体価格

システムキッチン本体の価格は、どの商品を選ぶか、サイズ、扉のグレード等によって異なります。
どの商品を選んでも、工事費用の部分が大きく変わることはありませんので、リフォーム価格の違いは本体費用の違いによるものです。
オプションをつける場合は、この項目にオプション金額が加算されます。
キッチンに食器洗い乾燥機を設置するには、100Vの単独配線の引き込みが必要になるなど、選んだ商品によって別途工事が発生する場合があります。

工事費

交換工事全般にかかる費用で、組立・解体工事や配管工事、廃棄処分費などからなります。
昔ながらのキッチンからシステムキッチンへの変更の場合は、壁の下地、キッチンパネル、換気扇のダクト工事費などがかかります。

  • 工事前養生費:搬入・搬出や工事によって、床や壁が傷つかないように、シートなどで保護するための費用です。
  • 下地補強工事費:吊戸棚設置の際に必要な下地工事の費用です。
  • キッチン解体費、廃材処分費:既存のシステムキッチンの解体、搬出、処分にかかる費用です。
  • 配線・電気結線工事費:換気扇・照明の電気配線工事費です。昔ながらのキッチンからシステムキッチンへの交換などで、新たに換気扇のダクトを通す必要がある場合は、別途工事費が発生します。
  • 配管接続費:給水管・給湯管・排水管を接続するために必要な費用です。
  • システムキッチン搬入組立費:新しいシステムキッチンを組み立てるためにかかる費用です。
  • 食器洗い乾燥機配線費:初めて食器洗い乾燥機を設ける場合、分電盤からの単独配線を引き込む必要があります。そのためにかかる費用です。
  • IHコンロ設置費:IHコンロを導入する場合、電圧が200Vであるため、必要なブレーカーに取り替える工事とその配線、並びにコンセントを新設する工事が必要となります。

このほか、ガス配管の位置を変える場合は、ガス工事も必要です。
配管工事などは、ユニットバスやトイレも関わってきますので、全体のリフォームと併せて行うのがおすすめです。